絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
by cuckoo2006
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「人生はビギナーズ」監督マイク・ミルズ

「人生はビギナーズ」監督マイク・ミルズ_a0163466_195040.jpgユアン・マクレガー主演で人生を前向きに生きようと変化してく人々の姿を繊細に描いた人間ドラマ。38歳独身で奥手なオリバーは、母に先立たれ5年がたったある日、ガンの宣告を受けた父からゲイであることをカミングアウトされる。衝撃を受けたオリバーは事実をなかなか受け止められず臆病になってしまい、運命的な出会いを果たした女性アナとの関係も自ら終わらせてしまう。しかし、真実を告白した父は残された人生を謳歌し、その姿を見たオリバーは自分の気持ちに正直に生きることを学んでいく。監督は「サムサッカー」のマイク・ミルズ。父親役にクリストファー・プラマー、アナ役にメラニー・ロラン。
キャスト:ユアン・マクレガー、クリストファー・プラマー、メラニー・ロラン、ゴラン・ビシュニック(映画.comより)

 好みの映画でした♪

 オリバーは、38歳・イラストレーター・独身。恋にも人と深くつき合うことにも不器用で臆病。なぜかと言うと、子供心にも両親がしっくりいっていないことを感じ取ってきたから。幸せそうでない母親が気掛りだったから。自分も失敗するのではと思ってしまうから。そんなオリバーの相棒は、父の愛犬だったジャックラッセルテリアのアーサー。

 母の死後、オリバーは、父からゲイであることを知らされます。子供の頃から両親に抱いていた疑問が一気に解けたことでしょう。物語は、少年時代のオリバーと母、母が亡くなった後の父との暮らし、そして父の死後の現在と、3つの時間がまるで繋がっているように自然にシーンを変えながら進みます。

 私はオリバーの母に共感してしまいました。そりゃあ、どんなにか不幸な結婚生活だったと思います。それでもこの母親、知性とユーモアセンスがあるのですね。時々ぶっ飛んだ行動にも出るのですが(当然だ)息子を自分の不幸に巻き込まない覚悟が清々しい。ゲイであることを知りながら夫に求婚し、夫も精一杯に応えた結婚生活、互いを尊重し合ったとはいえ、やはり不毛だったことでしょう。

 妻からは、「パパは感情がない人だから」と言われた父親でしたが、ゲイをカミングアウトしてからは一転。仲間の輪に飛び込み、心を広げ恋人達と愛し合う。勇気がいったろうし傷つくこともあったでしょう。それでも掛け値なしの今の自分に臆することなく、仲間達と残された人生を謳歌する姿に打たれました。この父親も立派でした。

 そして、もっと立派だったのは、オリバー。父の交友関係を受け入れ誠心誠意サポートする。最後まで父を父の恋人とともに見守る。これはなかなかできないことです。いい人間なんですね。晩年の父が身をもって息子に何かを伝えたのでしょう。やがて、オリバーも似た者同士のようなアナと遂に心を添わせます。二人の間には、いつもぴったりとアーサーがいるから安心です♪

 幾つになっても新しい扉を叩く時は、みんなビギナーズ、大丈夫うまくいくよ、と思わせてくれた映画でした。


「人生はビギナーズ」監督マイク・ミルズ_a0163466_1101499.jpg








「人生はビギナーズ」監督マイク・ミルズ_d0074962_1641716.jpg





@TOHOシネマズシャンテ


★次回は、宮部みゆきの「あんじゅう」です。
by cuckoo2006 | 2012-02-28 15:45 | 洋画 | Trackback | Comments(0)
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