絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
by cuckoo2006
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「ヘルプ 心がつなぐストーリー」監督テイト・テイラー

「ヘルプ 心がつなぐストーリー」監督テイト・テイラー_d0074962_13393339.png

ストーリー(あらすじ)
1960年代の米ミシシッピを舞台に、白人女性と黒人家政婦たちの友情が旧態依然とした街を変革していく様子を描いたベストセラー小説の映画化。南部の上流階級に生まれた作家志望のスキーターは、当たり前のように黒人のメイドたちに囲まれて育ったが、大人になり白人社会に置かれたメイドたちの立場に疑問を抱きはじめる。真実を明らかにしようとメイドたちにインタビューを試みるスキーターだったが、誰もが口を閉ざすばかり。そんな中、ひとりのメイドがインタビューに応じたことから、社会全体を巻き込んだ大きな事態へと進展していく。主演はエマ・ストーンとビオラ・デイビス。監督は「ウィンターズ・ボーン」などにも出演している俳優のテイト・テイラー。第84回アカデミー賞でオクタビア・スペンサーが助演女優賞を受賞した。(映画comより)
 

 この映画も今年のマイベスト3入り確実です。

 舞台は1960年代、ミシシッピ州の町ジャクソン。黒人差別の問題がメインテーマですが、保守的な南部の町の暮らしぶりや、そこで形成されるコミュニティーの内幕などもつぶさに描かれます。

 白人家庭に低賃金で雇われる“ヘルプ”と呼ばれるメイド達。雇い主夫婦の裏側まで知り尽くす彼女達の陰口は痛烈で的確です。また、白人女性によるオンナ社会の嫌らしさなども辛辣にコミカルに描かれます。

 白人の母親達は、メイド達とトイレも別にするほど衛生面に神経を尖らせます。けれどもそのメイド達に子供の細々とした世話一切を任せ、目の前で彼女達が我が子に頬ずりしてもキスしても気にも留めない。母親達の中に矛盾というものは存在しないようです。

 そして、子供達は、生まれた時から世話をしてくれるメイドにぴったりと懐いている。子供は、自分を心から愛してくれる人が分かるのですね。メイド達も雇い主には反感を持っていても、自分が育て上げ慕ってくれる子供達には掛け値なしの愛情を持っています。人の心って本当にそんなふうにできているのだと思いました。

 家事育児をメイド達に任せた奥様方は、慈善事業やブリッジパーティーに忙しい。そのソサエティーには女ボスがおり、この女ボスは世間知らずの正義漢であり、周囲はボスの思惑に沿って自らの言動を決めている。この辺の風通しの悪いオンナ社会の空気、嗅ぎ覚えがありましたねえ。それでも、卑怯に通じる臆病さを捨て、ボスに反撃する女性も現れます、、、、

 「風と共に去りぬ」を夢中で読んだのは、中1の夏休みでした。南北戦争の時代を背景に、乳母のマミー達はオハラ家と運命を共にし、奴隷解放後も自由の身になるのを戸惑うように描かれます。あれはやはり南部出身の作者マーガレット・ミッチェルによる南部の白人側からの物語だったのですね。

 料理上手の毒舌家・ミニー役のオクタビア・スペンサーがオスカー助演賞をとりましたが、私は年嵩の考え深く信念のあるエイブリーン(ビオラ・デイビス)に勇気づけられました。ラストシーン、彼女の姿が豆粒になるまで目を凝らして見送りました。


@TOHOシネマズ西新井


★次回は、蜷川幸雄演出「海辺のカフカ」です。

by cuckoo2006 | 2012-05-17 17:04 | 洋画 | Trackback | Comments(0)
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