絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
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「天井桟敷の人々」監督マルセル・カルネ

持病のリウマチで 長年免疫抑制剤を飲んでいる身としては ご近所シネコンに行くのも控えています。
そこで夫専用だった動画配信 U-NEXT の使い方をようやく習得。
テレビ画面で映画を楽しめるようになりました。

都々逸を始めたばかりの頃、こんな歌に出会いました。
 
   天井桟敷の一人になってジャンルイバローの白い貌  吉住義之助

歌の意味を今は亡き父に尋ねたところ、
「そんなことも知らんのか。お前さん、若いねえ」と呆れられました。
駅前のレンタルビデオ店の棚でも この作品を見つけることはできませんでした。

ずーっと気になっていた「ジャンルイバローの白い貌」。
U-NEXTの『洋画・クラシック』の中にちゃんとありました。

そんな期待いっぱいの「天井桟敷の人々」、観終わって一番の感想はと言うと、
「古典観賞、とにかく、やり遂げた!」でした。
3時間10分の白黒映画は途方もなく長かったのです。

舞台は1820年代のパリ。“犯罪大通り”にある芝居小屋を舞台に、魅惑的な女性ガランスを巡る男達の恋の駆け引きが描かれます。

雰囲気たっぷりのメロドラマにも見えますが、心中を吐露する登場人物それぞれのセリフが真実をついています。深みがあります。

ジャンルイバロー演じるバチストがパントマイムの白塗りの化粧を落し現れるシーンは その落差にゾクッとします。バチストの魅力がこの映画の魅力と言っても過言ではないでしょう。

それに比べて魔性のヒロインのガランスはどう見ても若い娘には見えません。当時47歳と聞いて驚きました。どういう経緯で配役が決まったのかは分かりませんが、フランスって大人の国だなあと逆に納得しました。

映画が公開されたのは1945年(日本での公開は1952年)、ナチ支配下のフランスで3年を費やし 作品が完成されたことは驚きです。

気が遠くなるほどの長さでしたが名シーンあり、名言あり、映画史に残る名作というのは私にも十分わかりました。

ちなみに天井桟敷とは劇場の最上階の一番チケットの安い席のこと。
鈴なりに身を乗り出し声を揚げているお客が一番楽しそうです。

コロナウィルスの心配が治まり、私もまた三階席で歌舞伎を観る日が待ち遠しくなりました。

「天井桟敷の人々」監督マルセル・カルネ_d0074962_14122508.jpg

by cuckoo2006 | 2020-03-05 19:15 | 洋画 | Trackback | Comments(4)
Commented by _kyo_kyo at 2020-03-06 15:22
私の大好きな映画です。
まだ学生の頃に観て感激してました。
長いからなかなか見直すことも無く、時が過ぎてしまいました。
懐かしさいっぱいです。
Commented by cuckoo2006 at 2020-03-06 22:03
-kyo-kyoさんは大スクリーンでご覧になったのですね。1幕目の「犯罪大通り」と2幕目の「白い男」、休憩を挟んでの観賞は本場の雰囲気がより味わえたのではないでしょうか。私は3日がかりで見終えました(^^;「死ぬまでに見ておくべき映画」に必ず入っているこの作品が見られて大満足です(⌒‐⌒)
Commented by exarakant at 2020-03-07 06:05
久方に大人の感じのブログに出遭いました
都都逸というのは私には少し遠いところがありますが
これから「なるほど」と納得させていただきたいと存じます

ジャンルイバローのこの映画を私は確かに観ているのです
けれども兄に連れられた小学生に分かる映画ではありません(^^;
貧乏学生のためにか池袋に人生坐がありましたが
「天井桟敷の人々」はついに見られませんでした
私にとってはそんな「天井桟敷」でした

お邪魔しました
Commented by cuckoo2006 at 2020-03-07 12:47
exarakantさん
小学生の時に映画館でこの作品をご覧になったとは貴重な体験ですね!子どもには難しくてもきっと覚えていらっしゃるシーンがあると思います。ラストシーンのバチストが馬車に乗ったガランスを追いかけながらカーニバルの群衆に飲み込まれていくところとか。それからラブシーンや残酷なシーンを敢えてカメラを外して目撃者の表情のアップで表現するところなど流石でした^^
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