絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
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「太陽」 監督アレクサンドル・ソクーロフ

「太陽」 監督アレクサンドル・ソクーロフ_d0074962_0223543.jpg
『ロシアの鬼才アレクサンドル・ソクーロフ監督が放つ、異色のドラマ。終戦前後の昭和天皇を生身の人間として捉え、その苦悩や葛藤を通して“戦後日本”を真摯に見つめる。』







今年一番の話題作と聞き、行列覚悟で出かけて行った。だが東銀座にある映画館は、2つのスクリーンで終日ほぼ1時間ごとに上映していることもあってか客席は半分も埋まっていなかった。

観終わって納得。これは面白いという映画ではない。口コミでどんどん観に行く人が増えるということは、まずないと思った。ヒマがあったら、話のタネに、くらいのお薦めがせいぜいのところだと思う。

でも、その話のタネにかけては、これ以上のものはないかも知れない。
主役のイッセー尾形が、びっくりするほど昭和天皇の雰囲気を良く掴んでいる。口の動かし方、話し方、歩き方、記憶の中にある天皇のイメージそのものだった。

そして、この作品がアメリカでも中国でもなく、ロシアで製作されたこと。比較的客観的であると思われる視点に興味を引かれた。果たして、ロシアの描く昭和天皇の姿は・・・・おおむね好意的、というのが全体的な印象だった。日本人の持つ感覚にかなり近い気がした。

もちろん、映画用に脚色されている部分も大きいと思う。敗戦直後、マッカーサー司令官と降伏後の日本のことを話し合う場面で、これまで一部で言われてきたように「私はどうなろうとも国民を第一に」という意味合いの発言はない。だが天皇として真摯に自然にふるまってもいる。事実はもちろん分からないが、その辺のところからは等身大なものを感じた。公平な作り方だと思った。

マッカーサーが天皇を“like a child”と肩をすくめながら部下に言う場面がある。映画の中では、最後の現人神として生きた天皇の稀有な人間性がクローズアップされている。愛すべきパーソナリティとして描かれる部分が大きかったと思う。

暗い画面からはカビ臭さが漂ってくるようなリアリティがあった。女性は皇后役の桃井かおりが最後に少し出るだけ。とにかく違和感がなかった。恐らく本当のところもこういう感じではなかったのかなあと納得させられてしまった。不思議な映画だった。

そして、今日、昭和天皇の4番目の曾孫がお生まれになった。この日、9月6日が天皇誕生日となる日が来るのだろうか・・・
いずれにしても、今日生まれた親王が、平和な日本で健やかに成長されることを心から願わずにはいられません。


@銀座シネパトス
by cuckoo2006 | 2006-09-06 09:05 | 邦画 | Trackback | Comments(5)
Commented by 寝人 at 2006-09-07 11:10 x
弊畏友殿がおられる。映画好き、邦画、アジア映画をこよなく愛しておられる。造詣も深い。
一回り先輩である我が畏友氏と8月のはじめにお久しぶりに旧交をマジあわせた時にこの映画を話題にしておられた。今度見に行くと・・・。
とりあえず、変な「場外乱闘」が起きないかと小生は危惧していたのですが今のところ結構な状況。
イッセー尾形氏はすばらしい役者ですね。

さて、新宿S横丁、とある「飲んだくれ映画監督氏」と知己にある。
今度、この話題を振ってみよう。なんというでせうか。
いつか、伊藤野枝氏のドキュメンタリーをめぐって、氏と議論をしたことがあり。

石田鉄男氏著「ぼくの細い道 俳句日記」 Loco motion出版/なるものをかの監督氏から贈呈されてキンドク中。
作者はぺヤングなど志の輔さんコマーシャルの企画演出家にして新宿G街のご常連。書中にでてくる飲み仲間の固有名詞に数人の小生知己あり。

「お前が見て来い・・・」と・・・はい。こういう映画は基本的に大好きです。
Commented by cuckoo2006 at 2006-09-07 22:42
寝人さん、めっきり涼しくなりましたねえ。
新宿S横丁と言えば・・「太陽」を観た「銀座シネパトス」、狭い地下通路に飲食店と並んで、そっくりS横丁の雰囲気がありましたよ。銀座の映画館とは思えませんでした。歌舞伎座の目と鼻の先、一度寄って見てくださいませ。

「ぼくの細い道 俳句日記」、寝人さんのホームグラウンドが舞台でせうか?これは面白そう。本屋さんで覗いてみます。

ところで、話しが飛ぶのはいつものことですがー今年の八月は、長崎へ(平和公園は式典の舞台の準備中でした)旅行し終戦記念日には靖国神社へ行き、映画も「紙屋悦子の青春」、「太陽」と続きました。全くの行き当たりばったりに動いた結果なのですが・・なんだか感慨深い夏になりました。

秋はワクワクの催しものがぞくぞくですね。また楽しいお話よろしくお願いします。
ありがとうございました。                     AKIKO
Commented by 寝人 at 2006-09-08 16:02 x
銀座シネパトスといえば三原橋地下のあれですね。
超カルトな映画館というか、若いころポルノ看板が大きく地上に出ていて「胸ときめいた」ことがあったのか、なかったのか、もう忘れました。

三原橋洞窟ともいうそうですが、地下食堂にもその独特のニュアンスがあって・・ギンザともいいがたく・・場末ともいいがたく・・池袋西口とも違う・・饐えた匂いのいわく言い難い雰囲気がありましたね。

そうそう、来週から鹿嶋灘に出稼ぎに行きます。
時期になったら 鮟鱇の匂いなど お聞かせしましょう。
Commented by cuckoo2006 at 2006-09-08 22:51
寝人さん、やっぱりあの映画館ご存知でしたよねえ。

>ギンザともいいがたく・・場末ともいいがたく・・池袋西口とも違う・・饐えた匂いのいわく言い難い雰囲気がありましたね。
「そっくり新宿S横丁の雰囲気」なんて言いましたが、良く考えてみたらS横丁に私足を踏み入れたことありませんでした・・あともう一つ銀座シネパトスの特徴、揺れますよね!地下鉄の振動・・これも驚きです。

で、鹿嶋灘でアンコウですとな。アフターファイブにまた美味しいお酒が飲めそうですねぇ。
ところで前に、川上弘美の「センセイの鞄」を読みましたが、センセイとツキコさんがお酒を酌み交わすシーンがたくさん出てきます。でも、悔しいことに、そのお酒とつまみについて延々と語られる言ってみればこのお話の肝の部分が下戸にはもう一つ理解できませんでした。料理の一番美味しいところを味わえなかったような歯がゆさでありました・・

では、鮟鱇便り、楽しみにしております! AKIKO

Commented by DjSmajli at 2010-08-22 22:55 x
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