カテゴリ
全体本(日本のもの) 本(外国のもの) 海外ミステリー 村上春樹 邦画 洋画 韓国映画 舞台 えてがみどどいつ 折り込み都々逸 折り込み短・狂歌 狂歌(今年を振り返って) 絵手紙展 3分スピーチ@話し方教室 エッセイ@文章教室 児童文学 旧作再掲載 未分類 以前の記事
2024年 03月2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... 最新のコメント
最新のトラックバック
ブックマーク (五十音順)
★都々逸しぐれ吟社★
伊勢の手鏡 インディアンとウチナーンチュ Welcome to Dolphin Samba えっちゃんの絵手紙日記 ブログ版「江戸時間で暮 す」 小野桂之介の「都々逸っていいなあ」 おばさんの、ひとりごと 想い出CameraⅣ 北川ふぅふぅの赤鬼と青鬼のタンゴ 霧島の森よりキルトとともに愛をこめて・・・ くぬぎの森の物語 / 鵜澤廣 春夏秋冬 銀の絵手紙 JAZZ VOCAL KUNIE IWANAMI ないものを あるもので 日本語のおもしろ言葉遊び 日本回文協会 日々是絵手紙 梟通信~ホンの戯言 47都道府県温泉制覇 +旅の都々逸 タグ
絵手紙(559)
都々逸(453) 愛犬ハル(58) 折り込み都々逸(31) 湯呑み(13) 小説(12) どどいつ(11) 3分スピーチ(9) 菊(7) 村上春樹(7) 記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
「東京奇譚集」 村上春樹〔著〕
出版社 / 著者からの内容紹介
『奇譚(きたん)とは、不思議な、あやしい、ありそうにない話。しかしどこか、あなたの近くで起こっているかもしれない物語――。話題の四作品に、書き下ろし『品川猿』を加えた、村上春樹待望の最新作品集刊行!』2005年発刊 村上春樹の文章を読む時は、つい前のめりになってしまいます。普段は無口だけれど、たまにその人が口を開くと、皆がぐっと身を乗り出して耳を傾ける。さて!今日はどんなこと言うのか?!私にとってそんな存在の作家です。 この「東京奇譚集」は、さらりと読めました。長編小説のように、読み終わってドシンと重いものを渡されたという手応えはなく、やや薄味。でも、やはり村上さんのフィルターを通した話を聴くことが出来た満足感がありました。 不思議な、でも周りになくもなさそうな五つの物語の短編集。作者が、知人に個人的に聞いた話、として紹介される第一話の「偶然の旅人」が、一番しっくりきました。長い間、ある事情から仲違いをしていた三十代の姉弟、偶然の出来事をきっかけに、弟が姉に電話する。その時、姉も自分の身に降り懸ったある事のために、弟に連絡をしようと思っていた。その日のうちに再会した二人は・・・。作者自身が顔を現して語り始めるこの話は、大いに思い当たります。普通に現実感がありました。 そして、「ハナレイ・ベイ」、「どこであれそれが見つかりそうな場所で」、「日々移動する腎臓のかたちをした石」、登場人物が淡々としている分、心の動きに共感しました。 最後の「品川猿」は、村上ファン好みです。若い女性が、ある悩みを抱え、品川区の区民相談室を訪れる。相談員と過去を振り返るうちに辿り着く一つの真実。そして、捕らえた「猿」は、遂にすべてを告白する・・・。これが、一番作者らしい作品でした。 五つの話とも作者の話す物語に、耳を澄ますように、すーっ読み進みました。
by cuckoo2006
| 2007-12-29 14:15
| 村上春樹
|
Trackback
|
Comments(0)
|