絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
by cuckoo2006
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「私家版」 ジャン=ジャック・フィシュテル〔著〕

「私家版」 ジャン=ジャック・フィシュテル〔著〕_c0155544_9294439.jpg『友人ニコラ・ファブリの新作。それが彼をフランスの第一級作家に押し上げることを私は読み始めてすぐに確信した。以前の作品に比べ、テーマは新鮮で感動的、文体は力強く活力がみなぎっている。激しい憎悪の奔流に溺れながら、この小説の成功を復讐の成就のために利用しようと私は決意した。本が凶器となる罪。もちろん、物理的にではない。その存在こそが凶器となるのだ…。』( 文庫本裏表紙より)


お互い本好きで手紙をやり取りしている学生時代の級友が、凄く面白かった、と教えてくれたので早速図書館で借りてきました。ほんとにゾクゾクッとくる面白さでした。

エドワードとニコラは、十代の頃、ともに文学を志していた同人誌の仲間。地味で不器用なエドワードと自分の魅力を知り尽くしている美男のニコラ。ニコラに必要とされることに喜びを感じながらも彼に屈折した感情を抱くエドワード。事件への長い助走となる、青春時代からのねじれた愛憎の心理描写に引き込まれます。

三十年が経過し、エドワードは、出版業で成功を治め、ニコラは外交官を経て作家となる。ある日、ニコラの新作の原稿を読み始めたエドワードは、そこに描かれたあるモチーフに、ニコラへの荒れ狂う感情が溢れ出るのを、もはや抑えることは出来なかった。彼は、「この本によってニコラを殺す」ことを決意する。

「本」の製本工程が、「私家版」の一番の読ませどころ。表紙用マーブル紙、亜麻糸、ライノタイプにディドー活字など「復讐」の小道具が、興味深い。ニコラが実に嫌な人物に描かれているので破滅への過程に胸がすくのですが・・・。一方、積年の思いを遂げたエドワードの胸中は・・・

ラストに違和感を感じたのは、フランスのミステリーならではでしょうか。不条理も大人のエスプリなのかも知れません。仏推理小説大賞受賞作品。
by cuckoo2006 | 2008-02-21 00:13 | 海外ミステリー | Trackback | Comments(5)
Commented by junko73oz at 2008-02-24 12:26
ごぶさたしています。

「私家版」、とても面白そう。
私も早速図書館へ行ってきますね。

今年は「T・ジョイ大泉」で、ご一緒することがあるでしょうか?
と言っても、cuckooさんを分からないのですが。 笑
しかも私は、レイトショー専門で・・・
Commented by cuckoo2006 at 2008-02-24 21:03
junkoさん、こんにちは。
「私家版」、気に入ってくださって嬉しいです。
ブログいつも楽しみに拝見してます。まだ行ったことないのですが、「沖縄」、魅力的ですね!「文楽」も一度観に行きたくなりました。
ところで、先日、映画好きのお友達が「潜水服は蝶の夢を見る」が五つ星だったと教えてくれました。これ、T・ジョイ大泉でやってますよネ。絶対観に行くつもり。暖かくなったら久しぶりにレイトショーにも♪コメントありがとうございました~
Commented by junko73oz at 2008-02-25 07:22
私がお世話になっている美容院の、
おしゃれで映画大好きな店長さんも
「潜水服は蝶の夢を見る」を、絶賛していらっしゃいましたよ。
Tジョイでは上映回数が少なくなっているようですが、
今夜にでも行ってみることにします!
Commented by cuckoo2006 at 2008-02-25 18:17
「潜水服は蝶の夢を見る」、大評判ですねー。
私は、「結婚しようよ」(★)→「君のためなら千回でも」→「潜水服~」
のコースで見る予定です。
ところで、ローカルネタついでに、Tジョイの下にある回転寿司はとても
美味しくてよく行ってマス。
ではでは、junkoさん、今宵の“Tジョイ大泉”、楽しんできてくださいね♪
Commented at 2008-05-05 11:13 x
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