絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
by cuckoo2006
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「ザ・マジックアワー」 監督三谷幸喜

ザ・マジックアワ-
「ザ・マジックアワー」 監督三谷幸喜_c0155544_117916.jpg
見どころ
「THE有頂天ホテル」の三谷幸喜の監督第4作。伝説の殺し屋を演じることになった俳優が、2つの犯罪組織が対立する町で巻き起こす騒動を、豪華キャストで描くコメディ。
ストーリー
2つのギャングがにらみあう港町。ボスの女に手を出した備後は、その償いとして伝説の殺し屋デラ富樫を探し出すことになる。だが、約束の期日が迫ってあせる彼は、三流役者の村田を雇ってデラ富樫に仕立て上げる。
(Movie Walkerより)

大っきくツボを外れました。
前作のTHE有頂天ホテルでは、シンガー役のYOUが歌うラストシーンに、「まだ終わらないでくれ~」と心の中で叫ぶほど幸福感に包まれたのですが、残念ながら今回はクスリとも来ません。

「有頂天ホテル」、「ザ・マジックアワー」、2作ともに、そりゃ有り得んだろう!という筋立ての三谷ワールドが展開します。それでも「有頂天ホテル」の方は、カウントダウンショーを控えた大晦日のホテル、という舞台設定が良かった。あと数時間で年が明ける都会のホテルで同時進行する、客と従業員の悲喜こもごもの物語。ンなわきゃないだろう!というエピソード満載なんですが、それでも観客が現実感を共有できる舞台装置に救われていました。

が、今回の「マジックアワー」の舞台はというと、国籍不詳・時代不明の、“守加護”という架空の港町。その、ナンジャコリャの舞台で展開する、アリエンダロウの物語。奇想天外もここまでくるともう付いていけない。気分はドドドドーンと白けたままです。
それでも、小さなシアターからは、爆発的な笑いが局地的に起こります。ツボに入る、入らないがはっきり分かれる作品なんだと思いました。

そして、マジックアワーというタイトルから、手品の絡む話を想像していたのですが、全く違いました。マジックアワーとは、日没後、「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」を指す写真・映画用語だそうです。ふとカズオ・イシグロの小説を思い出しました。「日の名残り」のラストシーン、夕暮れの桟橋に佇む初老の主人公に、「人生、楽しまなくっちゃ。夕方が一日で一番いい時間なんだよ」と通りすがりの男が言います。

この映画を観てからというもの、環七を走る実家からの帰り道、私もマジックアワーをしみじみ味わうようになりました。三谷監督からの一番のプレゼントでした。

「ザ・マジックアワー」 監督三谷幸喜_c0155544_1173054.jpg

@T・ジョイ大泉
by cuckoo2006 | 2008-07-30 07:35 | 邦画 | Trackback | Comments(0)
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