小説、映画、絵手紙、都々逸
by cuckoo2006
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
カテゴリ
全体
本(日本のもの)
本(外国のもの)
海外ミステリー
村上春樹
邦画
洋画
舞台
えてがみどどいつ
3分スピーチ@話し方教室
エッセイ@文章教室
未分類
以前の記事
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
more...
最新のコメント
saheiziさん 親..
by cuckoo2006 at 11:10
近所の子供が話をしたこと..
by saheizi-inokori at 22:45
登山の後の車中のビールこ..
by cuckoo2006 at 13:41
この歌大好きです。山や海..
by まさ尋 at 10:01
まさ尋さん 旧中山道歩..
by cuckoo2006 at 21:45
突き出しつまんだ呑めない..
by cuckoo2006 at 21:34
飲めない人のことを考えな..
by まさ尋 at 07:49
今山の会で月1回旧中山道..
by まさ尋 at 07:45
saheiziさん 痛..
by cuckoo2006 at 01:19
ほんとに健康なときにはち..
by saheizi-inokori at 20:58
最新のトラックバック
2014年版:実力派若手..
from dezire_photo &..
修羅を脱け出せるのはデク..
from 梟通信~ホンの戯言
アントーニオは鬱で猿之助..
from 梟通信~ホンの戯言
イリュージョニスト
from 龍眼日記 Longan D..
武士の一分
from 映画や本を淡々と語る
mini review ..
from サーカスな日々
「手紙」東野圭吾著、読ん..
from 男を磨く旅
エジンバラ といえば
from エジンバラ?
チルドレン |伊坂 幸太郎
from ミステリー倶楽部
ブルー・リボン賞。渡辺謙..
from 芸能ニュース 速報ニュース ..
ブックマーク  (五十音順)
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


<   2013年 07月 ( 4 )   > この月の画像一覧

「ファイアーウォール」ヘニング・マンケル[著]


d0074962_20580944.jpgd0074962_20580277.jpg
内容(「BOOK」データベースより)19歳と14歳の少女がタクシー運転手を襲う事件が発生。逮捕された少女たちは金ほしさの犯行だと自供、反省の色はない。あまりにふてぶてしい二人の態度。尋問の席で母親を殴った少女に腹をたてたヴァランダーは思わず彼女に平手打ちを食らわせてしまう。ところがその瞬間の写真を新聞に掲載されてしまったのだ。孤立感に苛まれるヴァランダー。北欧ミステリの巨匠の傑作シリーズ。

 私が海外ミステリー好きになった切っ掛けは、「フロスト警部シリーズ」。上に強く、下に優しく、ヨレヨレ具合もお下劣もご愛嬌のジャック・フロストは、理想の男性像でした。我が愛するジャック・フロスト、彼より好きなヒーローにはまだ出逢ってないーー、などと書いたのは7年前でしたが、気がつけば出逢ってました。今、惚れ込んでいるのは、スウェーデン・イースタッド警察署のクルト・ヴァランダー刑事です。

 フロスト警部と言えば、英国ユーモア。何をおいてもまず紅茶という余裕を漂わせますが、内向型のスウェーデン人・ヴァランダーは、隠隠滅滅の雰囲気を纏っています。

 物語の舞台は、きまって秋。北欧の暗い空の下、冷たい雨と風の描写がとにかく多い。そこに50歳間近のヴァランダーの憂鬱な心情が重なります。そして、起る凄惨な連続殺人事件。

 この国はどうなってしまったのか、、俺の人生は何だったのだろうか、、、ヴァランダーの嘆きをよそに、事件の真相の糸口さえ掴めぬまま、また新たな事件が発生する。職務と自らの人生に疲弊するヴァランダーに、深い共感を禁じ得ませぬ。

 今回のヴァランダーはと言うと、前作で医者に叱責された食生活の改善と運動により、糖尿病の数値は安定し、10年前の体重に戻ることに成功しています。しかし、スッキリした容姿に気づいてくれる人は周りにいない。交際欄で知り合った女性に、バーで身体を捻り自信のある横顔を向けるヴァランダーでしたが、恋は思いも寄らぬ展開に、、、また、片腕ともいえる同僚の裏切りを他の仲間から告げられます、、、

 本作は、1998年に発表され、これ以後起るコンピューター社会の犯罪を予測した内容。無関係に見える複数の事件が、いったいどう結びついていくのか、結末を知りたい気持が急き込むのは、いつも通りです。

 最後に、失意のヴァランダーに、娘のリンダが告げた進路は、彼にとってこれ以上ない嬉しいものでした。ああ、良かった!やっとヴァランダーに一つ良いことがあって。安心して本を閉じました。 クルト・ヴァランダーこれからも目が離せませぬ♪

by cuckoo2006 | 2013-07-30 17:26 | 海外ミステリー | Trackback | Comments(0)

文月日傘 えてがみどどいつ

d0074962_15494165.jpg

身仕度済ませば気持も張って今日の予定へ差す日
by cuckoo2006 | 2013-07-23 15:52 | えてがみどどいつ | Trackback | Comments(0)

文月さくらんぼ えてがみどどいつ

d0074962_159305.jpg

息子の結んだうれしいご縁今年も届いたさくらんぼ
by cuckoo2006 | 2013-07-10 15:12 | えてがみどどいつ | Trackback | Comments(0)

「舟を編む」三浦しをん[著]

a0163466_17562929.jpg内容紹介
玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていく。しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのか──。言葉への敬意、不完全な人間たちへの愛おしさを謳いあげる三浦しをんの最新長編小説。


 15年に渡る辞書編集の物語。私も割合辞書は引く方ですが、今まで辞書のことを考えたこともなく、ただ必要な時に手に取るもの、くらいの認識でした。

 その辞書に、これほど作り上げた人達の血が通っていたとは。無機質なイメージがひっくり返ります。膨大な数の言葉も、すべてだれかが考えに考え抜いたもの。生身の日本語と格闘する辞書編集の現場が、ストイックに軽やかに描かれます。

 主人公は、馬締光也。マジメと律儀が行き過ぎて、どこへ行ってもトンチンカンな彼は、辞書編集部に配属され、その才能が開花されます。彼の真っ直ぐ過ぎる性格と、言葉に対する鋭い感覚こそ、辞書作りに欠くことのできない資質でした。

 馬締は、同じように辞書に魅せられた師や先輩たちに呆れられながらも導かれ、仕事に没頭します。夢中になれるもの、我を忘れるものがある人間は本当に強い。馬締の生きる心棒は太く強くなります。しかし、誰もが馬締のようなスペシャリストになれるわけもなく、ゼネラリストとしての役割に長けた者もいる。ひょうきんに振る舞いながらも同期の馬締に拭いがたいコンプレックスを抱く西岡の心情にも共感しました。

 辞書作りに積み上げられた時間の中、それに関わった人々もそれぞれに成長を遂げ身辺は変化していきます。これは自分の身の周りにも重なり、感慨深いものでした。そして、辞書完成の瞬間から始まる改訂作業。本当に言葉は生きているのですね。

 私が辞書を引くのは、安心するため。このブログを書くのにも、言葉の使い方を間違えてハジを晒したくないので何回も辞書を引きます。ーー辞書は、言葉の海を渡る舟、ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かび上がる小さな光を集める。辞書がなかったら茫漠とした大海原をまえにたたずむほかないーー

 ほんとに、辞書は、そこにいてくれるだけで心強い存在。読み終わって、電子辞書を綺麗に拭いてやりました。


★次回は、海外ミステリ、ヘニング・マンケルの「ファイアーウォール」です。
by cuckoo2006 | 2013-07-08 21:16 | 本(日本のもの) | Trackback | Comments(0)