小説、映画、絵手紙、都々逸
by cuckoo2006
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卯月「グロリオサ(ユリ科)」えてがみどどいつ

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問いに答えて粗品を貰う年は三つ四つ若く書く
by cuckoo2006 | 2015-04-30 15:53 | えてがみどどいつ | Trackback | Comments(2)

卯月「薔薇」えてがみどどいつ

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バージンロードへ体が浮いた 娘と初めて腕を組む
by cuckoo2006 | 2015-04-26 14:32 | えてがみどどいつ | Trackback | Comments(0)

「終業式」姫野カオルコ〔著〕

a0163466_8293826.jpg内容(「BOOK」データベースより)
かけがえのない、高校生だった日々を共に過ごした四人の男女。テストにやきもきしたり、文化祭に全力投球したり、ほのかな恋心を抱いたり―。卒業してからも、ときにすれ違い、行き違い、手さぐりで距離をはかりながら、お互いのことをずっと気にかけていた。卒業から20年のあいだに交わされた、あるいは出されることのなかった手紙、葉書、FAX、メモetc.で全編を綴る。ごく普通の人々が生きる、それぞれの切実な青春が、行間から見事に浮かび上がる―。姫野文学の隠れた名作。


 「昭和の犬」ですっかりファンになった姫野カオルコさん。二冊目に読んだのは「終業式」。全編が手紙やメモ、FAXなどの書簡文で構成されています。

 最初の手紙は高2の秋、悦子と優子が交わす授業中の走り書き。“〇時間目にて”で終わる短い手紙には、クラスの誰がどーしたこーした、今○○君が寝てる、試験がヤダ、などの読むのも面倒な文章が続きます。2、3ページで放り投げようとしたところ、こちらの心を見透かすかのように、ここでセイヤング・ソックタチ・パンチDEデートだのの単語が大量投入。思わず郷愁にかられてページを捲る指が速まりました。

 明けて昭和51年、悦子、優子、都築、島木の四人は、進路を決める高3に進級します。それぞれの進学を果たしたその後20年に及ぶ、彼等四人と彼等が出会う人々が遣り取りした書簡で物語は進んでいきます。読み始めのとっつき難さは消え、彼等が社会人になるあたりからは一気に読んでしまいます。

 思わずページから顔を上げ、心が過去へ飛んで行くこともありました。
「わがままを言ってくれなきゃ応対できないいんだよ、他人は。わがままをぶつけることが他人を好きになるということ。こんなことを言ったら相手に悪いとか、そういうことを考えることが、もう冷たいことなんだ」これは都築の投函しなかった手紙。
「夫婦なのだから、もう、かけひきしなくていいんだ。もう、自分の意見を言ってもいいんだ、って。もう、意見を持っていないフリをしなくてもいいんだ、って。でも現実は、、、」やはり投函されなかった悦子の手紙です。これらの手紙と、実際に投函した手紙の両方が並んでいます。

 それでも彼等と同世代の私も、これはいったい何時の時代の何処の話なのだ?と度々感じました。3、4歳の差は案外大きいのかも知れません。登場人物の中に共感できる人物が一人も見つからなかったのも残念だった。特に主役級の悦子と都築が全く好きになれませんでした。

 最後の手紙の日付は平成7年。ここで物語は終わります。現在は、ここからまた20年が経過。皆あれから一波乱も二波乱もあっただろうなあ、と我が身を重ねてしみじみします。

 偶然ですが来月、高校の同窓会に30年振りに出席します。本の中の四人も同じだけの年を重ねて会場のホテルに現れそうです。タイムリーな一冊でした。
by cuckoo2006 | 2015-04-21 08:09 | 本(日本のもの) | Trackback | Comments(0)

弥生「苺」えてがみどどいつ

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春も私もおめかししてる 街はおでかけ用の風
by cuckoo2006 | 2015-04-16 15:23 | えてがみどどいつ | Trackback | Comments(0)

卯月「ランドセル」えてがみどどいつ

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空色えらんだ子供の背中未来のつまったランドセル

by cuckoo2006 | 2015-04-07 08:24 | えてがみどどいつ | Trackback | Comments(0)

「九年前の祈り」小野正嗣〔著〕

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内容(「BOOK」データベースより)三十五歳になるシングルマザーのさなえは、幼い息子の希敏をつれてこの海辺の小さな集落に戻ってきた。何かのスイッチが入ると引きちぎられたミミズのようにのたうちまわり大騒ぎする息子を持て余しながら、さなえが懐かしく思い出したのは、九年前の「みっちゃん姉」の言葉だった。表題作「九年前の祈り」他、四作を収録。

 
 こんなに読みやすい芥川賞作品に久しぶりに出会いました。それでも感想を書くのはやはり難しい。芥川賞作品は、その物語独自の世界観が理解出来ないと全く付いていけません。ストーリーを追いながら物語に入っていける直木賞作品の方が私はずっと好みです。ところが嬉しいことに、この作品は一度読んだだけで自然に胸に染み込ました。

 受賞作のタイトル作品を含む四編からなる一冊です。「九年前の祈り」一作を読んだ感想と、他の三編を含めた全部を読んだ感想が微妙に異なりました。四編の作品の登場人物達がそれぞれに重なり合っています。

 「ウミガメの夜」に登場した大学生三人は、次の「お見舞い」でも別の人物の目を通して姿を現しますが、主となって登場した編よりも、通り過ぎるだけの彼らの方が印象は深くなる。いい加減な若者達も離れて見ると彼らの悲しみが浮き上がってきます。まるで生きていること自体が悲しいというように。

 表題の「九年前の祈り」で、さなえはあの一瞬、息子に手を掛けようとしたのでしょう。現実と幻想の入り混じる中、ある記憶が彼女を引き戻す。両親が待つ桟橋の明るい所へ彼女が息子と一緒に出て来られたことが嬉しかった。それは、これからも彼女達がぎりぎりのところでやって行けることが感じ取れたから。

 「お見舞い」に登場する“トシ”が私の一番好きな登場人物でした。けれども、弱い者に優しく彼自身も弱い人間であるトシですら別の弱い人間を傷つけた記憶を持ちます。ごく普通の人たちの意図しないほどの小さな悪意。そして、はじき出されるのは神様に選ばれたかのような決まって優しく弱い人々でした。

 皆がぎりぎりのところを歩いている。私達がささやかに日々を生きる、この世界の恐ろしさ悲しさを一番に感じました。そしてそれを抱き留める、人の暖かさ優しさもこの物語の中には確かにありました。

by cuckoo2006 | 2015-04-04 11:52 | 本(日本のもの) | Trackback | Comments(0)