小説、映画、絵手紙、都々逸
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「沈まぬ太陽」監督若松節朗

沈まぬ太陽」

c0186554_15513416.jpgストーリー
累計700万部を超える山崎豊子のベストセラー小説を渡辺謙主演で映画化。監督は「ホワイトアウト」の若松節朗。巨大企業・国民航空の労働組合委員長を務める恩地は、職場環境の改善を目指し会社側と戦うが、懲罰人事で海外赴任を命じられてしまう。パキスタン、イラン、ケニアと次々と転勤を強いられた恩地は、10年後に本社復帰を果たすが、帰国後間もなく自社のジャンボ機が御巣鷹山に墜落するという事件に直面する。(eiga.comより)
キャスト
渡辺謙、三浦友和、松雪泰子、鈴木京香、石坂浩二、香川照之、木村多江、清水美沙、鶴田真由、柏原崇、戸田恵梨香、大杉漣、西村雅彦、柴俊夫、風間トオル、山田辰夫、菅田俊、神山繁、草笛光子、小野武彦、矢島健一、品川徹、田中健、松下奈緒、宇津井健、小林稔侍、加藤剛


 上映時間3時間22分、10分間のインターバルを挟みます。休憩がある映画というのはいいもんですね。私は映画を観ている時、一緒に観ている人達と、まるでサッカー観戦でもしてるような“一体感”を感じることがあるのですが、休憩時間があると更にその一体感が増す気がします。ワクワク感を共有する感覚です。やはり途中休憩を挟む「ベン・ハー」や「風と共に去りぬ」を思い出しました。

 物語は、ご存じ「日本航空」をモデルとした「国民航空」の腐敗と奢りの内情を暴き立てていきます。ジャパンフラッグを掲げた強烈な自負と安全よりも利益追求を優先した企業体質。こんなにも酷い会社だったのか!というのが第一の感想です。そして、渡辺謙演じる主人公・恩地の愚鈍なまでの真っ直ぐさ。実在のモデルが存在すると聞き、こんな人が実際にいたのか、という驚きがありました。

 それから、若き日に恩地を支えた労働組合副委員長の三浦友和演ずる行天が印象に残ります。恩地の行動力に到底敵わぬ思いでいる彼は、会社側から会社の意向を反映する組合作りを持ちかけられます。承諾すれば出世の道が開かれ、断れば左遷が待っている。この会社命令を即座に退けられる人間っているでしょうか。また、誰一人として、どんな報復人事をされても“JALを辞める勇気”がない。身に詰まされました。

 心ならずも会社の意向に沿った働きをしてきた行天は、昇進を重ね発言権を増し、会社の不正を正すことができる立場へ登りつめていきます。しかし、その時にはもうどっぷりと自分と会社の利益しか考えない人間になっている。最初は同情できても最後は許せなかった。三浦友和が憎たらしい巧さを見せます。

 娘からは「自分の理想ばかり大事にして家族を犠牲にする我儘なお父さん」と批難されてきた恩地でしたが、子供達が大人になった時に家族から真に理解され認められます。父を反面教師として研究者の道を選んだ息子と杯を傾ける場面は胸が熱くなりました。

 実在のモデルが連想される政治家が登場する場面には興味を引かれます。政財界が深く絡んだ巨大組織とそれに翻弄された航空機事故被害者を含むあまりにたくさんの人々。市井の人々に存在感がありました。やはり結局は、お天道様に恥じないように生きた者の勝ち、というのがシンプルな感想でした。エンドロールは、膨大な配役が登場順に流れます。作品の長さを感じさせませんでした。


@TOHOシネマズ西新井
by cuckoo2006 | 2009-12-08 09:06 | 邦画 | Trackback | Comments(2)
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Commented by letterstand at 2009-12-08 17:32
はじめまして。
手書きの「手紙」を取り扱うお店をはじめました。
「待つ」ことを楽しむ、をキーワードに、のんびりとした
「手紙のある暮らし」を営んでいきます。
ご興味ありましたら、ご覧ください。
コメント欄より失礼いたしました。

LETTER STAND
Commented by cuckoo2006 at 2009-12-12 14:54
青山にオープンされた「LETTER STAND 」とっても素敵なお店ですね。
手紙の世界が広がりますね。
ブログ「手紙屋日記」もこれからも楽しみに読ませていただきます♪
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