小説、映画、絵手紙、都々逸
by cuckoo2006
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カテゴリ
全体
本(日本のもの)
本(外国のもの)
海外ミステリー
村上春樹
邦画
洋画
舞台
えてがみどどいつ
3分スピーチ@話し方教室
エッセイ@文章教室
未分類
以前の記事
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
more...
最新のコメント
良かった~!
by jyon-non at 22:26
jyon-nonさん ..
by cuckoo2006 at 22:41
旅の思いででしょうか。・..
by jyon-non at 14:16
jyon-nonさん ..
by cuckoo2006 at 17:21
ああ、胸がいっぱいになっ..
by jyon-non at 17:09
jyon-nonさん ..
by cuckoo2006 at 22:48
炬燵にのってがいいですね..
by jyon-non at 23:10
まったくです。
by jyon-non at 23:07
きぬえさん 日本ではこ..
by cuckoo2006 at 15:08
詳しいレポ、ありがとうご..
by きぬえ at 21:03
最新のトラックバック
2014年版:実力派若手..
from dezire_photo &..
修羅を脱け出せるのはデク..
from 梟通信~ホンの戯言
アントーニオは鬱で猿之助..
from 梟通信~ホンの戯言
イリュージョニスト
from 龍眼日記 Longan D..
武士の一分
from 映画や本を淡々と語る
mini review ..
from サーカスな日々
「手紙」東野圭吾著、読ん..
from 男を磨く旅
エジンバラ といえば
from エジンバラ?
チルドレン |伊坂 幸太郎
from ミステリー倶楽部
ブルー・リボン賞。渡辺謙..
from 芸能ニュース 速報ニュース ..
ブックマーク  (五十音順)
タグ
(37)
(16)
(10)
(6)
(5)
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


「パンドラの匣」監督冨永昌敬

パンドラの匣」  

c0186554_16302559.jpgストーリー
結核のため出兵することもかなわず太平洋戦争終結を迎えた少年ひばりは、「健康道場」と称する風変わりな結核療養所に入所。気まぐれで明るい看護士のマア坊や、美人看護士長の竹さん、個性的な療養患者たちとの日々を通して、次第に生きる活力を取り戻していく。太宰治の同名青春小説を、「パビリオン山椒魚」の冨永昌敬監督が映画化。主演は「フレフレ少女」の染谷将太。芥川賞作家で歌手の川上未映子が美人看護士の竹さんを演じ、女優デビュー。(eiga.comより)
キャスト
染谷将太、川上未映子、仲里依紗、窪塚洋介、ふかわりょう、小田豊、杉山彦々、KIKI、洞口依子、ミッキー・カーチス


 私が夢中で太宰を読んだのは十代の頃でした。それ以来太宰の本を手にすることはなく、今となってはもう、「人間失格」も「斜陽」も「桜桃」も全部ごちゃごちゃ。はっきり筋を覚えているものは一つもありません。ただ太宰が38歳で亡くなったことだけは妙に頭に残っていて、その年を迎えた時、まさか自分が太宰と同い年になろうとは・・・という感慨がありました。でも考えてみると、これも誰かが書いた文章がそのまま自分の記憶になっているのかもしれません。“太宰より長く生きてしまった”というのは太宰読者の共通認識とも言えるでしょう。

 だけど、今になって思えば、38歳とは若いですよね。それから最近、先輩お仲間と“太宰ばなし”をしていて初めて知ったのですが、太宰治の娘、津島祐子さんと太田治子さんは、何と同い年だったのですね。津島さんは、妻との間の次女、太田さんは、愛人太田静子さんとのお子さん。共に作家です。また、「斜陽」は、太田静子さんの日記をほとんど借用したものというのは有名な話だそうです。今さら知った二つの事実に、太宰ダメジャン、とかなりがっかりしました。

 誰の文章かは忘れましたが、文庫本の解説に書かれた「太宰君、さだめし苦しい一生だったことだろう。ゆっくり休んでくれたまえ」に遥か昔共感したのを覚えています。さだめし苦しかったのは、彼の周囲にいた人々だったことでしょう。「死ぬ時、人を巻き込みなさんな」ともオバサンは言いたい。

 さて、映画の話でした。「パンドラの匣」は、太宰の小説の中で一番のポップな青春小説だそうです。結核療養所の健康道場で寮生と看護婦達の織りなす青春恋愛ドラマに、ああこれは太宰の世界だなと思いました。道場で毎日交わされる挨拶、やっとるか」「やっとるぞ」「がんばれよ」「よーしきた」が効いてます。映像から昭和初期の匂いがぷんぷんして、その当時のポップな新しさが伝わってきます。はつらつとした女優陣の中で特に年若の看護婦マア坊役の仲里依沙が魅力的でした。

 太宰治生誕百年の今年のもう一本の映画「ヴィヨンの妻」は見逃してしまいました。作品内容の記憶ゼロで太宰のワルクチだけ並べたのも気が引けるので文庫本「ヴィヨンの妻」¥362を購入。35年振りに太宰を読み始めています。


@テアトル新宿
by cuckoo2006 | 2009-12-14 12:32 | 邦画 | Trackback | Comments(5)
トラックバックURL : https://cuckoo2006.exblog.jp/tb/10557640
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Commented at 2009-12-15 08:15 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 寝人壱参亭 at 2009-12-22 13:30 x
寝人です。cuckoo2006さま、ご健筆のほど何よりです。
小生の幼かりし時、太宰も読みました。正直にいって少年の心を少しく・・した「昭和の思い出」でしたです。
何よりもまして 太宰氏のあのポートレートというか写真のお顔がいいですな。
女ならぬ男の端くれたる小生も・・なるほど・・と。

いまを時めく 小沢さんなど、ああいう風貌で生まれ来たれば・・日本の歴史ももうすこし良くなった・・などとも。

そういえば 鳩山さんのご近影を最近の技術でデフォルメしていくと 太宰さんに似てくるような気がしてきました。
いえ、単なる小生寝人の 「太宰ダメジャンⅡ」であります。

ああいうタイプが女性の心を・・などと、、ゆめゆめ失礼なことは申しません。

そういえば2、一昔前のご隆盛であられた K1党、K2党の方が選挙活動にこられたときの最大の拒否文句は「あっ、あのご党首殿のお顔が好きでないので・・・」
ゆめゆめ K1、k2党のご主張に反論すると その後始末にひたすら時間がかかるから、、とか。

ジャンル違いたる話題ですびませぬ。
ただただ、貴ご健筆のほど、お喜び申し上げたく。ただ、それまで~~。
Commented by cuckoo2006 at 2009-12-23 16:28
寝人さん、ありがとうございます。壱参亭、毎日楽しみに拝見しています!
若い頃読んだ五木寛之氏のエッセー「風に吹かれて」の中に、「自分は“顔文一致”の作家である」とあって笑ったのを思い出しました。究極の「顔文一致」は太宰治でしょう。
じゃあ、「顔文不一致」は?と言っても思い浮かばないのですが・・・
ところで、昨日、岩波文庫の「子規句集」を買いました。高浜虚子選です。NHKの「坂の上の雲」で、香川照之演じる子規が、毎回自分の句をくちずさむのがとても良くて。
私は、太宰よりも子規の方がずっと好きですねえ♪
Commented by 寝人壱参亭 at 2009-12-23 17:41 x
小生の若き頃に、「顔文不一致」の最たると思ったお方は吉井勇ですね。
なるほど、、文学を作るとはこういうものかと・・うろこが落ちて・・人生の洞察力の養成にすこしく役立ったとか。
この方のお歌が好きでした。たとえばこんなの。

 妹の見る夢何ならむさりげなく朝問ひすれど笑みてこたへず 吉井勇

与謝野鉄幹氏は、顔文一致らしく、このお方のお歌は大好きですが人間としては いささか。
吉井さんの晩年のお写真を今日確認すると まあ「一致」かなとも。小生の認識不足であったのかな。
40歳を過ぎたら男の顔は 自己の責任払いと喝破したのは大宅さんであったかしらん。

以上、言文一致体ならぬ顔文一致体に関する考察でした。
これって 子規じゃなくって 二葉亭四迷であったか。
二葉亭四迷って「くたばってしまえ」のパロデイだというのはご存知ですよね。
推理作家の江戸川乱歩氏の「エドガー・アラン・ポー」とか。
佐賀潜氏の「捜せん」とか。

たびたびのお邪魔すみません。
Commented by cuckoo2006 at 2009-12-24 22:54
「言文一致」をもじっての「顔文一致」だったのですね~
知りませんでした。勉強になりましたです。
吉井勇も初めて知りましたが、佳いお歌ですね。
妹と言えば、子規の妹役の菅野美穂が巧いです。
数年前に根岸の子規庵に行った時に、誰もいなくなった隙に、畳に寝転んで病床の子規の目線で棚に下がっていたへちまを見上げてみました。
ドラマの中の子規の家も庭も、子規庵のままの造りです。

 煤払(すすはき)や神も仏も草の上 子規
<< 2009マイベスト5シネマ 「沈まぬ太陽」監督若松節朗 >>