絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
by cuckoo2006
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
全体
本(日本のもの)
本(外国のもの)
海外ミステリー
村上春樹
邦画
洋画
韓国映画
舞台
えてがみどどいつ
折り込み都々逸
折り込み短・狂歌
狂歌(今年を振り返って)
絵手紙展
3分スピーチ@話し方教室
エッセイ@文章教室
児童文学
旧作再掲載
未分類
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
more...
最新のコメント
kepitaroさん ..
by cuckoo2006 at 18:23
この「保木間」という地名..
by kepitaro at 17:38
yumechiyanさ..
by cuckoo2006 at 20:34
こんばんは 少し早いで..
by yumechiyan at 20:50
tsunojirushi..
by cuckoo2006 at 15:26
私は「円」の単位が付くと..
by tsunojirushi at 11:59
wakuさんがおっしゃる..
by cuckoo2006 at 12:41
「つりだし」という決まり..
by waku59 at 08:37
まさ尋さん それはもう..
by cuckoo2006 at 14:27
まさ尋さん やはりそう..
by cuckoo2006 at 14:16
最新のトラックバック
ブックマーク  (五十音順)
タグ
(555)
(449)
(58)
(31)
(13)
(12)
(11)
(9)
(7)
(7)
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


「パーマネント野ばら」監督吉田大八

パーマネント野ばら」  

「パーマネント野ばら」監督吉田大八_a0163466_14261061.jpgストーリー
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」「クヒオ大佐」の吉田大八監督が、西原理恵子のコミックを映画化した恋愛ドラマ。離婚の末に一人娘を連れて故郷に出戻ったなおこと、なおこの母・まさ子の2人で営む海辺の町の美容室「パーマネント野ばら」に集まる女性たちの悲喜こもごもの恋愛模様が描かれる。主演は北野武監督作「Dolls(ドールズ)」以来、8年ぶりとなる菅野美穂。共演に江口洋介、夏木マリ、小池栄子、池脇千鶴ほか。
キャスト
菅野美穂、江口洋介、小池栄子、池脇千鶴、宇崎竜童、夏木マリ (eiga.comより)





 

 ズバリ、私好みの映画でした!
離婚した後、保育園児の娘を連れ生まれ育った高知へ戻ったなおこ(菅野美穂)。母(夏木マリ)が経営する美容室「パーマネント野ばら」で働く穏やかな毎日を送っています。と言いたいところですが、なおこの周りは揃いも揃って超個性的な人々ばかり。母は愛人の元に走った何度目かの夫(宇崎竜童)にカリカリしっ放し、幼なじみのみっちゃん(小池栄子)とともちゃん(池脇千鶴)も選ぶ男は不実なダメ男ばかり。そして色恋に全く枯れない美容室常連のパンチパーマのオバサン連・・・

 そんな彼等にいつも優しく微笑んでいるなおこでしたが、密かに交際する高校の化学教師(江口洋介)には「この町も、この町の人もみんな嫌い・・・」と嘆きます。切ない思いをした少女時代の回想シーンも挟まれ、彼女の繊細さ、芯の強さが浮かび上がります。菅野美穂のなおこのナチュラルな透明感にうっとりしました。

 終盤は、不意打ちを食らったような衝撃の展開となります。背中全体に走った電気が数秒間治まりませんでした。唯一まともに見えた、なおここそが実は周囲の人々に暖かく見守られていたのでした。ラストシーン、砂浜で娘に振り向くなおこの笑顔に、未来への希望と安心感を感じました。そして、人はどんなにヘンテコリンでもいいのだ、とやさしく愉しい気持になりました。原作者西原理恵子さんの世界観に触れた思いです。

 さて、今年ももう後半。上半期マイベスト3は、ゴールデンスランバープレシャスそして頭一つ抜け出してこの「パーマネント野ばら」です。


@シネ・セゾン渋谷
by cuckoo2006 | 2010-07-11 13:33 | 邦画 | Trackback | Comments(2)
Commented by のぼる at 2010-07-18 18:09 x
忘れてしまえば好きだけ残る風が素肌を吹き抜ける

西原マンガ大好きなので、気に入っていただけたようで嬉しいです(笑)

>唯一まともに見えた、なおここそが実は周囲の人々に暖かく見守られていたのでした。

そう言えばそうですね。なおこの存在って、西原マンガの人間に対するまなざしそのものだったのですね。原作は、西原にしては構成がごちゃついてたり、得意の自然描写を生かしきれていなかったりするので、映画でどうなってるのか気になってたのですが(もちろん、下品な台詞の数々も)、ぼんやりしている間に終了してました(T_T)レヴューありがとうございました。
Commented by cuckoo2006 at 2010-07-19 16:50
サイバラさんと言う読み方も大分定着してきましたね。映画を観た後、「ヤリイカちと批評」の一番上の西原マンガの記事を再読に伺いましたよ。
海沿いの町を囲む自然を背景とした映像は効果的でしたし、パンチパーマ連が担当したお下品なセリフの連呼も愉快でした。
なおこの目を通して物語を見ていましたが、最後の展開に「主観の狂い」が我が身に重なり合い、これは恐怖でした(笑)でも結局、周りもみんなおかしいのだから自分も少々おかしくても一向に構わん、というのがこの映画の感想となりました。西原さん、これからもチェックしていきます♪  
のぼるさん、どうぞ良い夏をお過ごしください。
<< 「静子の日常」 井上荒野[著] 「真鶴」 川上弘美[著] >>