小説、映画、絵手紙、都々逸
by cuckoo2006
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
カテゴリ
全体
本(日本のもの)
本(外国のもの)
海外ミステリー
村上春樹
邦画
洋画
舞台
えてがみどどいつ
3分スピーチ@話し方教室
エッセイ@文章教室
未分類
以前の記事
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
more...
最新のコメント
良かった~!
by jyon-non at 22:26
jyon-nonさん ..
by cuckoo2006 at 22:41
旅の思いででしょうか。・..
by jyon-non at 14:16
jyon-nonさん ..
by cuckoo2006 at 17:21
ああ、胸がいっぱいになっ..
by jyon-non at 17:09
jyon-nonさん ..
by cuckoo2006 at 22:48
炬燵にのってがいいですね..
by jyon-non at 23:10
まったくです。
by jyon-non at 23:07
きぬえさん 日本ではこ..
by cuckoo2006 at 15:08
詳しいレポ、ありがとうご..
by きぬえ at 21:03
最新のトラックバック
2014年版:実力派若手..
from dezire_photo &..
修羅を脱け出せるのはデク..
from 梟通信~ホンの戯言
アントーニオは鬱で猿之助..
from 梟通信~ホンの戯言
イリュージョニスト
from 龍眼日記 Longan D..
武士の一分
from 映画や本を淡々と語る
mini review ..
from サーカスな日々
「手紙」東野圭吾著、読ん..
from 男を磨く旅
エジンバラ といえば
from エジンバラ?
チルドレン |伊坂 幸太郎
from ミステリー倶楽部
ブルー・リボン賞。渡辺謙..
from 芸能ニュース 速報ニュース ..
ブックマーク  (五十音順)
タグ
(37)
(16)
(10)
(6)
(5)
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


「沼地の記憶」 トマス・クック[著]

a0163466_23352147.jpg教え子エディが悪名高き殺人犯の息子だと知ったとき、悲劇の種はまかれたのだ。若き高校教師だった私はエディとともに、問題の殺人を調査しはじめた。それが痛ましい悲劇をもたらすとは夢にも思わずに。名匠が送り出した犯罪文学の新たなる傑作。あまりに悲しく、読む者の心を震わせる。巻末にクックへのインタビューを収録。(文庫本裏表紙より)


 
 唸りました。トマス・クック、やっぱり巧い!

 老年になった元教師の語り手が、若き教師時代を振り返る形で物語は進みます。舞台は、人種と階級で地区が線引きされていた頃のアメリカ南部レークランド。裕福な名家の一人息子として育った彼は、父と同じように地元の公立高校で教師になる道を選ぶ。この町にいる限り特別な存在として敬われる彼は、自分のことを誰一人知らない外の世界へ出て行く勇気はなかったのでした。

 24歳の彼は、恵まれない環境にいる生徒達を少しでも向上させようと熱心に指導します。それは未熟で傲慢な手法だったのですが、彼に教育者としての自信を芽生えさせます。やがて更に彼は、特定の生徒の人生に影響を及ぼしたい、と切望するようになります・・・・・

 暗く静かなトーンで、過去と現在を行き来しながら、語り手は自らの胸の内を晒し、登場人物達の心の奥底を覗き込みます。いったい何が起こるのか、、、何が起きたのか、、、。誰が犯人なのだろう?ではなくて、何が起きるのだろう?という不吉な胸騒ぎのなか、物語はひたひたと進んでいきます。

 悲劇は、結果的にたった一つの不用意な言葉と沈黙から起きました。その悲劇の後、閉鎖的なコミュニティーで、人々がどのように年を取っていったかも明かされます。わたしは、語り手である教師を責める気持ちにはなれませんでした。ラスト3ページに最後の衝撃が待ち構えます。


★次回は、映画「ツリー・オブ・ライフ」です。
by cuckoo2006 | 2011-08-23 23:23 | 海外ミステリー | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://cuckoo2006.exblog.jp/tb/14409290
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
<< 「ツリー・オブ・ライフ」 監督... 「コクリコ坂から」 監督宮崎吾朗 >>