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「チョッちゃんのここまで来た道」 黒柳朝〔著〕 「私が本を読むのは昔から現状逃避かな~。思考回路がどうもマイナーな方へマイナーな方へと行くもんだから・・」
なんて会話の流れから(多分そう思う)友人が、薦めてくれた「黒柳朝さん」。 ご存知、黒柳徹子のお母さん、この夏に95歳で亡くなられた。 “トットちゃん”の産みの親、幸せなお母様のイメージばかりが強いが、戦時中の苦労はもちろん、長男を亡くされたこと、そして徹子さんの実弟の覚せい剤に寄る逮捕、その心労は大きなものだったと思う。 そんなことも含めて、これまであった嫌なことは、「もう、み~んな忘れたわ~」とサッパリ生きているのだそうだ。 日曜の夜、ガラガラの西武線の中で、友人が何回か繰り返してくれたこの「み~んな忘れたわ~」があんまり涼やかだったので、無償に読んでみたくなった。 図書館から当てずっぽうに借りたため、残念ながらこの「み~んな~」のフレイズにはお目にかかれなかったのだが、小さな元気と勇気がポコポコ湧くとても素敵な本だった。 「チョッちゃんがここまで来た道」と「私は心の花咲かバァバ」の2冊を読んだ。 ー太陽、雨、風、愛、信じること、素晴らしいものはみんなタダ、いくら使ってもどこからも請求書が来ない。 人の為と書いて、偽りと読む、人の役に立ちたいなんて生意気、結局は自分の喜びなのだ。 くたびれるほど掃除してはいけない、だって人間のための家で、家のための人間ではないでしょう、ーなどなど、にんまりナルホドと思うところがたくさんだった。 「私の子育て法」の項では、失敗ばかりの話にかなり安心する。「楽しく生きる」には心軽やかに暮らす知恵が詰まっている。 夫である黒柳守綱氏は長年N響コンサートマスターを勤めたバイオリニスト。 芸術家である守綱氏の家庭での暴君ぶりや妻への異常な執着など、初めて知った話も多かった。 「ここまで来た道」には、黒柳家の思い出のアルバムも綴られている。 聡明でお転婆な娘時代は、輝くばかりの美しさ、幼い頃の徹子さんも可愛い。 ちょっとした心の持ちようを気づかせてくれる、優しさと心意気溢れる本だった。 北海道滝川出身の著者が掲げる「バァバズ・ビー・アンビシャス」、私も頂こうと思います!
by cuckoo2006
| 2006-10-17 16:08
| 本(日本のもの)
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Comments(2)
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by
つぐみ
at 2006-10-17 20:39
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「楽しもうと決心しさえすればたいていのことは楽しくできるものです。」というのもおでこに貼っておきたいような、わたしにとっての名言です。
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Commented
by
cuckoo2006 at 2006-10-17 22:14
つぐみさん、こんばんは!
「楽しもうと決心しさえすればたいていのことは楽しくできるものです。」 素敵な名言ですよね。 もう一つ思い出しました。 「子供に期待をかけないこと」の章で、旅に出たロバは馬になっては帰って来ない、人間は変わらない、そのままでいいのです、というところ。 それに馬になって帰って来てもまわりが困ってしまいますものね、というのには笑ってしまいました~ コメント感謝です!Akiko
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