絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
by cuckoo2006
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「サイレント・ゲーム」上・下 リチャード・ノース・パターソン〔著〕

「サイレント・ゲーム」上・下 リチャード・ノース・パターソン〔著〕_d0074962_1143675.jpg「サイレント・ゲーム」上・下 リチャード・ノース・パターソン〔著〕_d0074962_11432756.jpg『辣腕弁護士トニーのもとに、思いがけない仕事が持ち込まれた。依頼人は高校時代の親友で、いまは母校の教頭をしているサム。教え子の女生徒と関係を持ったあげく、殺害の容疑をかけられているのだ。トニーの脳裡によみがえったのは、彼自身が28年前に恋人をころしたとして無実の罪を着せられ、苦悩した悪夢のような日々――過去と現在の殺人事件が絡み合う圧巻の法廷サスペンス。』

やっぱり海外ミステリーは面白い!と実感した一冊でした。
単一で平板な日本の社会はミステリーの素材として不利、というのが海外ミステリー派の主流意見ですが、この「サイレント・ゲーム」も人種、宗教、階層社会という複雑な構造が謎解きに深みを与えています。

それに加えて今回、“陪審員”という制度が、外国のリーガルサスペンスをグーンと面白くしていることに気づきました。後半から舞台は法廷に移り、、検察側、弁護側が激しい攻防を繰り広げます。そこでは、言ってみれば法の素人である陪審員の心証が、評決に直結する。特に決定的な物証がない事件は、あくまで陪審員への印象を有利に働かせることが、双方最大の腕の見せ所となります。検察側に有利な証言をした証人に対して、弁護側はいかに彼が信頼の置けない人物であるかの印象を積み上げていく。アンフェアーぎりぎりの駆け引きに息が詰まりました。弁護士である著者が真骨頂を発揮します。

そして、物語としても、とても面白かった。17歳の時、ガールフレンドを殺した疑いをかけられたトニーは、28年後、親友サムを弁護するため、故郷へ戻る。母校の教頭となったサムには、教え子を殺害した容疑が掛けられている。小さな街で、ハイスクール時代の仲間達はそれぞれの場所で要職を得ていた。果して二つの事件に関連性は・・犯人は、同一なのか・・・
綿密で完成度が高く、綻びが見つかりません。極上のミステリーでした。
by cuckoo2006 | 2007-07-23 11:43 | 海外ミステリー | Trackback | Comments(2)
Commented by KAORU at 2007-07-25 10:54 x
相変わらず、すごい読破力ですね。読書の「夏バテ」はないのでしょうか?
歌舞伎について何も知らないので、現在カルチァークラスの講座を聞いているところです。ビデオを使っていろんな役者の演じ方を比較して見せてもらったりしています。蜷川幸雄演出の「十二夜」は面白かったそうですね。歌舞伎オンチの私でも楽しめそうと思ったのですが、もうチケットありませんでした。残念!分かりやすいものをそのうち見に行きたいと思っています。
Commented by cuckoo2006 at 2007-07-25 21:05
KAORUさん、こんにちは!
一気に暑くなりましたね。お立ち寄りくださり嬉しいです。
私は歌舞伎を見てると、どういうわけか猛烈に眠くなります。どうも自分が覿面に反応する睡眠誘導作用があるみたい。「十二夜」でも大きな歓声に何度もハッと我に返りました。映画では退屈でも寝ないのに歌舞伎では「十二夜」でも寝る。フシギです。
講座で、役者の演じ方の比較を解説してもらうのはとても面白そうですね。色々教えてください。私は、吉右衛門のミーハーファンです。
今度、歌舞伎ご一緒しましょう♪コメントありがとうございました。
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