絵手紙に自作の都々逸を載せています。小説と映画の感想も。
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「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」 監督サラ・ポーリー

「アウェイ・フロム・ハー 君を想う」 監督サラ・ポーリー_c0155544_9401492.jpg

見どころ
主演のジュリー・クリスティが数多くの映画賞に輝いたカナダ映画。実力派女優サラ・ポーリーが監督を務め、初老夫婦の愛と記憶をめぐる切ないドラマを描き出す。
ストーリー
結婚44年目のグラントとフィオーナは大自然の中で穏やかな日々を送っていた。しかしフィオーナがアルツハイマー症を患い、施設に入ることに。取り残されたグラントは複雑な思いに駆られていく。
Movie Walkerより)

単館上映の話題作。土曜日の午後、小さな映画館は中高年で一杯です。
イヤハヤ、ムムム・・・観終わって直ぐは感想が言葉になりません。確かに凄かった。

結婚生活44年になるグラントとフィオーナ。18歳だったフィオーナは大学で教鞭をとるグラントの教え子でした。美しいカナダの大自然の中、互いを思いやり穏やかに暮らす二人。そんな日々の中、フィオーナの物忘れが目立つようになります。何気ない会話を交わしながら、妻がフライパンを冷蔵庫にしまう場面などは、リアルにゾッとします。

やがて、フィオーナは、自ら介護施設に入所することを決意します。規則どおりに一月後を待ち侘びてフィオーナに面会に行ったグラントは、思ってもいなかった光景を目にする。そこには、オーブリーという車椅子に乗った男性を恋人のように優しく世話するフィオーナの姿があり、夫である自分は妻の記憶から消え失せていました。

この辺からのジュリー・クリスティが、もう堪らなく巧い。正常な記憶をなくしても本来の人格を失わず、優美さ繊細さを留める。また、ふと正常に戻って、若い頃に夫が次々に女子大生と浮気をしたことを責める。息苦しさを感じるほどの演技力です。そして、グラントは、オーブリーの妻・マリアンに会いに行き、同じ境遇にいる二人にも新しい毎日が訪れていきます・・・

映画館を出て、一緒に観た友人の「フィオーナがグラントを忘れたふりをしていた可能性もあるわね」という意見がまた衝撃でした。それから、グラントとマリアンが、これからどうなるのか、も二通りにとれ、それによって、フィオーナの言動の意味も変わってくる・・・いろんな風に捉えられる筋立てにミステリー要素もあります。

母がホームにお世話になっていたとき、父が日参するダーリンとして有名だったことなども思い出しました。また、正常な記憶力、判断力をなくした人に、「なくしたふり」は不可能なのでは、というのが私の実感ですが、これも一概には言えないでしょう。

パンフレットには、「自信のある方は是非ご夫婦でご覧ください」とありました~


@銀座テアトルシネマ
by cuckoo2006 | 2008-06-30 07:59 | 洋画 | Trackback | Comments(0)
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