小説、映画、絵手紙、都々逸
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「グラスホッパー」伊坂幸太郎〔著〕

グラスホッパー

c0155544_11434161.jpg「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとに―「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!
(文庫本裏表紙より)



猛暑の中で読むのに最適の一冊でした。
あとがきには、伊坂幸太郎が初めて書いた正統の「ハードボイルド」小説、とあります。
登場するのは、三人の殺し屋。彼等と主人公の元教師・鈴木が交互に語り手を努めます。読み始めは嫌悪感を感じましたが、徐々に殺し屋達に親しみが沸いてきます。

登場人物達が、拠り所としている哲学・美学が繰り返し語られます。ドストエフスキーの「罪と罰」だったり、ジャック・クリスピン(ロックミュージシャンらしい)だったり、亡き妻の口癖だったり。いつもながらこういうのが洒落てます。

殺し屋自身も、駒の一つとして操られる悲哀を味わい、罪悪感という亡霊に取り付かれる。彼等によって語られるおぞましい殺人現場に不思議な静けさがあります。

私は、気分転換に読書して、遠くへ飛ぶ感覚が好きなので、日常生活をなぞるような小説は嬉しくない。でも、登場人物に感情移入は是非したい。この本は、猛暑の中、殺し屋に感情移入できて、だいぶ涼しくなりました。

以前、村上龍が、「トパーズ」が、自分の本を読む一冊目になるとマズイ、と言ってるのを聞いたことがありますが、この「グラスホッパー」も最初に読む伊坂本には不向きです。アレルギーを起こすとマズイ。まずは、「重力ピエロ」、「オーデュボンの祈り」あたりがお薦めです。

暑さもようやく峠を越えたようですね。
by cuckoo2006 | 2008-08-21 20:30 | 本(日本のもの) | Trackback | Comments(6)

「アフタースクール」監督内田けんじ

アフタースクール 

c0155544_186599.jpg見どころ
デビュー作「運命じゃない人」で注目された内田けんじ監督の最新作。大泉洋ら個性派俳優の共演により、怪事件に直面した元同級生3人組の微妙な関係を、緻密な構成で描く。
ストーリー
中学教師の神野は、元同級生の私立探偵に協力し、失踪した親友の木村を探すことになる。調査が進むうちにまじめなはずの木村の意外な一面を知り、神野は驚きを隠せない。しかし、その先にはさらに衝撃の事実があった。(Movie Walkerより)





今年観た映画の中で、「再会の街で」、「潜水服は蝶の夢を見る」に続いて、暫定マイベスト3にランクインの予感がしたのですが、ベスト3はチト苦しい。ギリギリベスト5入りでした。今をときめく個性派俳優陣に、緻密な脚本とくれば、昨年観たキサラギ」が思い浮かびましたが、軍配は「キサラギ」の方へ大きく上がります。

中学時代、げた箱の前で、クラスメート佐野美樹(常盤貴子)からラブレターを渡される木村(堺雅人)。それから、十数年後、商社マンとなった彼は、出産を控えた妻・美樹と平穏な日々を送っている。近所には、やはり彼等の同級生の中学教師・神野(大泉洋)がいる。そんなある日、木村が忽然と姿を消す。産気づいた美樹を、木村の変わりに、病院へ運ぶ神野は・・・

終盤に、すべての人間関係の構図が、ひっくり返ります。これが、ちょっとやそっとのひっくり返り方ではない。結末を予想できた人は皆無でしょう。少々ダレかかった中盤のある出来事をきっかけに、全部のコマが裏返り、全く違った景色が広がる。今までのシーン一つ一つが、騙し絵のように本当のところは、こうだった、と明らかになります。

しかし、観客を煙に巻く手並みが鮮やか過ぎて、話の深みはもう一つ。印象も薄まります。それでも、校庭を臨む最後の場面、大泉と常盤が、「佐野サン」、「神野クン」と当時のまま呼び合う会話は、とても良かった。中学時代の男子と女子の何とも微妙な空気が掬い取られ、郷愁を感じてしまいました。それから、私立探偵役の佐々木蔵之介に凄みがあった。アカデミー助演男優賞に一票です。


@池袋東急
by cuckoo2006 | 2008-08-15 18:09 | 邦画 | Trackback | Comments(0)

「西の魔女が死んだ」梨木香歩〔著〕

西の魔女が死んだ 

c0155544_14291045.jpg内容(「BOOK」データベースより)
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。



最寄り駅の駅前書店で、“当店文庫本売り上げベスト1”を独走中です。
ちなみに今週のベスト5は、第2位「夏の庭」湯本香樹実、第3位「きみの友達」重松清、第4位「蟹工船」小林多喜二、第5位「火車」宮部みゆき。
2位以下は頻繁に入れ替わるのですが、「西の魔女が死んだ」は、ここ数ヶ月不動の第1位。きっと今年の夏休みに一番多く読書感想文が書かれる本でしょう。

中学入学早々、学校に行けなくなった13歳のまいは、母方のイギリス人祖母のもとに預けられる。緑に囲まれた場所で、おばあちゃんを指南役に、まいの魔女修行が始まります。魔女修行の中で最も大切なことは、何でも自分で決めること、、、シンプルな清々しさに引きこまれていきます。

私も、もう、つくづく思うのですが、二つのうちのどちらを選んだとしても、必ず両方にリスクと得るものがある。どちらか一方が100%正解ということは有り得ない。それならば、自分の直感を頼りに、コッチダという方へ決めてしまえばいいのだ、と。

一見マイナス志向と取れる選択だとしても、「自分がラクに生きられる場所を求めたからといって、後ろめたく思う必要はありませんよ。シロクマがハワイより北極で生きるほうを選んだからといって、だれがシロクマを責めますか」とおばあちゃんは言ってくれます。でも、おばあちゃん自身も、時には魔女修行を忘れて感情的になることもあるし、まいのママが実の母親であるおばあちゃんにきつい物言いをしたりもする。きちんと現実感があります。

裏山に咲き乱れる野いちごを家中の鍋にジャムを煮る、足で踏んで洗ったシーツをラズベリーの茂みの上に広げて乾かす、そしてカゴ一杯に摘むミントとセージのむせかえるような草いきれ、、、おばあちゃんとの暮らしは、読み進むうちに、どんどん呼吸が楽になっていく感覚がありました。夏休みに絶対お薦めの中篇小説です。
by cuckoo2006 | 2008-08-10 11:13 | 本(日本のもの) | Trackback | Comments(0)