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「チェンジリング」監督クリント・イーストウッド

チェンジリング」

c0186554_16204021.jpg見どころ
巨匠クリント・イーストウッドと人気女優アンジェリーナ・ジョリーが初めて組んだ話題作。1928年に米国で起こった実話に基づき、わが子を取り戻そうとする母親の闘いを描く。
ストーリー
シングルマザー、クリスティンの息子ウォルターが突然失踪した。5ヶ月後、警察がウォルターを発見するも、その少年は全くの別人だった。そのことを信じてもらえないクリスティンは思わぬ運命をたどっていく。(Movie Walkerより)









 やっぱり、クリント・イーストウッド監督作品の暗さ、重さ、でした。しかも実話です。
見始めてすぐ、「ミスティック・リバー」を思い出しました。幼馴染の三人の少年が、殺人の容疑者、被害者の父親、そして刑事として再会する物語です。これも救いようのない重苦しさでした。

 でも、この「チェンジリング」が、「ミスティック・リバー」と大きく違っているのは、とてつもない勇気と信念を持った強い母親が主人公であるということ。これを演じるアンジェリーナ・ジョリーが、最後まで全く本人に見えません。ケイト・ウィンストレットにも感じたけど女優なんですねぇ。

 幕開けの、“It is a true story. ”がいやが上にも画面の緊迫感を高めます。警察当局に抵抗する一市民を抹殺する身も凍る手段など、悲しいほどの現実感です。これに徹底的に抗戦するクリスティン、一人の牧師が彼女を支援することにより事態は動き始めます。

 裁判の場面、そして犯人の死刑執行の場面など、やり過ぎと思うほどの臨場感でした。そしてヒロインの口紅や刑事の背広の生地など、スクリーンから20年代のリアルな質感が伝わってきます。でもそんなリアルさの中、すり替わった少年の動悸があまりに軽くて拍子抜けだった。こちらの方のドラマは、時間の関係で割愛したのでは?と勘ぐりたくなりました。

 ラストシーンで見せるクリスティンの深い微笑み、母親としてのその強靭な意志には、ただただ驚くばかりでした。見終わってどっと疲れたけれど、142分を長く感じなかった。観て良かった。ちなみに「ミスティック・リバー」もマイベスト5に入る好きな映画です。


@TOHOシネマズ西新井
by cuckoo2006 | 2009-04-26 13:54 | 洋画 | Trackback | Comments(0)

「レボリューショナリー・ロード燃えつきるまで」監督サム・メンデス

レボリューショナリー・ロード 燃え尽きるまで
c0186554_1946513.jpg
 
見どころ
「タイタニック」のレオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレットの再共演が11年ぶりに実現。現実と理想の狭間でもがくカップルの運命をつづるラブストーリーだ。
ストーリー
1950年代半ばの米国。郊外の美しい住宅街に住むフランクとエイプリルは、一見幸福な夫婦生活を送っていた。しかし人生の情熱を失いかけた彼らは苦悩し、理想を求めて大きな賭けに出る決意をする。(Movie Walkerより)


 それは−誰もが逃れられない≪運命の愛≫あなたの最愛のひとは あなたを愛していますか― この新聞広告のコピーに引かれて観ることにしました。

 時は1950年代半ば、戦争から帰ってきたばかりのフランクと女優志望のエイプリルは、バーでお互いを見た瞬間に恋に落ちます。フランクもエイプリルも自らを特別な存在と認識し、自分達には輝く未来が約束されていると確信していました。

 やがて、“レボリューショナリー・ロード”沿いの洗練された郊外に居を構えたカップルは、二人の子供達にも恵まれ、絵に描いたような幸福な日々を送ります。しかし、そんな平凡な幸せに埋もれていくような毎日の中、次第に二人は苛立ちと焦燥感を募らせていきます。

 夫と妻が発し合う、かすかな負のメッセージが、お互いを傷つけていく様子は、切ない臨場感があります。エイプリルは、素人劇団のヒロインの自分自身に失望し、フランクは部下と浮気をする。歩み寄ろうと努めながらも、言葉のナイフを投げ合うような夫婦の諍いに息が苦しくなりました。

 そんな中、エイプリルが夫にするある提案。夫として、男として、フランクはこの提案を受け入れるべきではなかった。言下に拒絶していればそこで妻は救われたのではないでしょうか。そして、どんなことがあっても口にしてはならなかった彼の一言が、決定的に妻を打ちのめします。終盤は、妻の不可解な行動に振り回されるディカプリオの苦悩の表情が印象的ですが、愛する気持がより強かった妻を、ここまで追い詰めたのは、夫である、と私は思いました。
 
 とにかくケイト・ウィンストレットが巧い。凄味がありました。非現実的とも思えるラストも、それを感じさせません。夫婦間の張り詰めた空気の振動が伝わってくるような映画でした。


@TOHOシネマズ西新井
by cuckoo2006 | 2009-04-01 08:00 | 洋画 | Trackback | Comments(0)